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このところ、次々に打つ出す攻撃的な施策の数々によって、日本国内シェアをグングンと伸ばしているメルセデスの勢いは、これで盤石だと思えた。今回デビューしたEクラスは10代目であり、累計で1200万台を世界販売するメイン車種だ。試乗会場で目にし触れたニューモデルは、メルセデスのフィロソフィーが余すことなく注がれており、世界の潮流の一歩先をたしかな足取りで歩んでいるのだと感じたのである。


まず、そのルックス。全長が4930mm、全幅が1850mm、全高は1455mmである。ディメンションで特徴的なのはホイールベースが65mm伸ばされたことだ、その効果もあって、その体躯は堂々たるもの。SクラスやCクラスと同様、最近のメルセデス流デザインにならったもので、ひとクラス上の車格感となった。となりのクルマが小さく見える。

試乗車は、もっともベーシックな「E200」だったが、その高級感には一点の曇りもなかったし、それは室内に乗り込んでも同様。


正面のインフォメーションゾーンは、横に広く一体感があり、その運転席側半分が計器類に割り当てられ、中央が12.3インチの大型ディスプレーが様々な情報を担保する。


ほとんどの操作がステアリング上で可能なタッチコントロールは、スワイプ機能付きだ。スイッチを押すというのではなく、スマホを操作するようなタッチセンスにするあたりに先進的な匂いを感じてしまうのだ。


それでいて、シートアジャストや空調機能は伝統的なダイヤルに依存しており、上質なウッドや本革が乗員を取り囲む。伝統と先進。新型メルセデスEクラスは、けしてハイテク技術に溺れることがなく、勇んで先走ることもなく、成功の方程式にならって開発されていることがうかがいしれるのである。
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【試乗記】「メルセデス・ベンツ Eクラス」伝統と先進が、これほど心地良くバランスされているクルマも珍しい:木下隆之 originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 19 Aug 2016 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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