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ロータスのインポーターであるエルシーアイのブースで主役を張っていたのは、「3-Eleven」(スリー・イレブン)。これはロータス2-Eleven(ツー・イレブン)の流れを汲むオープン・レーシングで、2015年のグッドウッドフェスティバルで世界初登場。昨年春に開催された「ジャパン・ロータスデー」では、ロータスユーザーにもお披露目され大きな注目を集めていた。
ベースとなるのはロータスのミドルスポーツであるエキシージ。そのシャシーはエリーゼを基礎とするアルミ製バスタブ型の「スモールプラットフォーム」で、そのサスペンションレイアウトもエキシージを踏襲している。
ただしそのノーズデザインは同じながらも、ボディパネルは完全に新設計。というのもこの「イレブン・シリーズ」はトコトン軽量化にこだわったモデルで、フロントウインドーは小型なスクリーンに変更され、ドアさえ持たない、究極のホビー・レーサーなのだ。
とはいえ単に軽量化のためだけにドアを排したわけではなく、そこには空力性能がしっかりと盛り込まれている。サイドパネルの造形などはホイールアーチの正圧を走行風で引き抜くために大きくえぐられているし、ディフューザーを備えるリアのクラムシェルもブランニュー。そしてとうとう大型のウイングも装着された。
ちなみにそのボディにはロータスでは珍しくカーボン素材が複合され(FRPに対して40%軽量)、その乾燥重量はなんと925kgにまで軽量化された。これはベースとなるエキシージに対して225kgも軽く、最軽量のエリーゼ(900kg)にすら迫る数値だ。
そしてそのエンジンも、ロータスのトップモデルである「EVORA400」(406ps)と同様、トヨタ製3.5リッターV6+スーパーチャージャーにインタークーラーを組み合わせ、ロードバージョンでは416ps/410Nm、レース仕様では466ps/525Nmという、シリーズ最強の出力を発揮させている。
1tを切る車重に対して466psの出力だから、そのパワー・トゥ・ウェイトレシオは1.98kg/psと強烈。果たしてそんな軽量ミドシップを真っ直ぐ走らせられるのか? と思うけれど、オープントップにもかかわらずそのダウンフォースは240km/h時に215kgを発揮するのだという(レース仕様)。
トランスミッションはロードバージョンがクロスレシオ化された6MTで、強化クラッチとミッションオイルクーラーでその弱点を補強。そしてレース仕様では遂にパドルシフトの6速シーケンシャル(セミドライサンプ)が投入され、LSDも機械式が奢られた。タイヤはミシュランで、ロードバージョンには「パイロット・スーパースポーツ」、レース仕様には「パイロット・スポーツ カップ2」を装着する。
「これならいっそのことシングルシーターにしちゃえば?」とか、「クーペの方が空力性能はもっと高くなるのでは?」など様々な興味が湧いてくるロータス3-Eleven。しかしロータス・カップを2-ElevenとエキシージSで3年間闘ったことがある経験から言うと、彼らが最も大切にしているのは速さ以上にドライバーが得られる興奮。だから、その点ではきっと高い満足度を得られるマシンになっているだろう、と予想できる。その乗り味は軽さとサスペンションのしなやかさが高次元でミックスされたロータス風味となっているに違いない。
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【東京オートサロン2017】ロータス「3-Eleven」の生産台数は世界で311台、この秋日本導入か!:山田弘樹 originally appeared on Autoblog Japan on Mon, 16 Jan 2017 04:30:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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