Filed under: 日本, オートバイ, 試乗記, ニューモデル, ホンダ

昨年の10月に行われたインターモトで発売された『CB1100EX』と、よりスポーティーな味付けの『CB1100RS』。先週の1月20日に早速日本国内で発売が開始されたが、この2台は、細部を手直しして、スタイルと雰囲気を変えただけではない。それぞれが明確なキャラクターを持ち、しっかりと差別化されている。『CB1100』をスタンダードに『CB1100RS』、『CB1100EX』とバリエーションモデルをラインナップするホンダのニューCB1100シリーズに早速試乗した。


デビューしたのは2010年のことで、13年以降は欧米市場へも進出。日本のスタンダードとも言うべき普遍的なスタイルが、ヨーロッパやアメリカでも人気になっている。 共通して言えるのは"Honda CB"ならではの伝統的なスタイルを受け継ぎ、空冷直列4気筒エンジンの造形美を追求していること。

試乗会では、60年近いCBの歴史を代表する『ドリームCB750FOUR(1969年)』や『CB750F(1979年)』も展示され比較できたが、シルエットがより近いのはFOURの方で、Fのようなテールカウルはなく、よりトラディショナルな佇まいとなっている。


まず乗ったのは、新登場の『CB1100RS』。アイドリングから重低音の効いた排気音を奏で迫力満点。アクセルを吹かすとこれまた気持ちの良い音で、今回(2017年1月20日発売)CB1100シリーズはマフラーを新設計の左右対称2本出しに改め、直4らしい伸びやかなエキゾーストノートを手に入れている。これは走行中もヘルメット越しに聞こえ、高回転まで引っ張り上げればこの上なく痛快な気分だ。


2重管によって変色の不安を解消し、全長は70mm短くなっている。外径も最大7%細くなり、2.4kgもの軽量化を排気システムだけで実現。シルエットの凝縮感が高まり、マスの集中に貢献するのも言うまでもない。


跨ったときに感じるエンジンの存在感が相変わらず大きく、これぞCBの大排気量モデルと改めて感銘を受ける。燃料タンクの下からシリンダーヘッドがはみ出し、クリアに景色が写し込まれるタンクの塗装といい、曲面を巧みに使ったプロポーションといい、思わず抱きかかえたくなるようなタンクまわりだ。


RSにはローハンドルがセットされ、上半身が若干ながら前傾となる。足まわりは前後17インチで、これがなんと軽快なハンドリングを生み出していることか。腰からリーンしていくスポーツライディングの基本を忠実に操ることを意識すれば、1100ccという排気量を忘れる軽やかな動きを見せ、タイトコーナーも思いのまま。 狙ったラインを外さない、クセのないニュートラルな操作性があまりにも面白いから、誰もいない駐車場でクルクル回ってみたり、意味もなくUターンして自在に操る楽しさを堪能した。


これは足まわりを現代的な前後17インチとしただけでなく、キャスター角を見直し、前後サスペンションやスイングアームを専用にしたことも大きく影響している。CB1100EXとのディメンションの違いは上の図で示したとおりで、RSではアルミ製キャストホイール、EXでは前後40本のオーソドックスなステンレススポーク仕様としている。
Continue reading 【試乗記】胸の空く直4サウンドにより磨きをかけた、Honda「CB1100 RS &EX」:青木タカオ
【試乗記】胸の空く直4サウンドにより磨きをかけた、Honda「CB1100 RS &EX」:青木タカオ originally appeared on Autoblog Japan on Wed, 25 Jan 2017 03:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
Permalink | Email this | Comments