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トヨタが15日に発表した新型「プリウスPHV」。大容量のバッテリーとその充電用プラグだけでなく通常の「プリウス」とは異なるドライブユニットを搭載したこのプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)を、同社の内山田竹志会長は次世代のエコカーに対する「トヨタの答え」だという。


ここで留意したいのは、"次世代の"ということ。PHVが究極的なエコカーだと言っているわけではない。もっと先の将来を見据えれば、やはりトヨタは水素社会の実現に向けて取り組み、それが達成した暁には、水素燃料電池車が有望だと考えている。ただし、現状を見れば水素の供給インフラや製造コストの点から燃料電池車の普及にはまだまだ時間が掛かることは明白。一方の電気自動車はというと、航続距離や充電施設の面で、現時点では利便性が少なくともガソリンエンジン車より劣る。というわけで、日常的な用途は電気のみで走り一切の排ガスを出さず、遠出する際にはガソリン・スタンドで給油すればハイブリッド車として走り続けることができる、PHVが次世代エコカーの「大本命」であるとトヨタは言うのだ。
しかし、それだけの利点があるにも拘わらず、先代のプリウスPHVは5年間で2万3,000台しか売れなかった。そこでトヨタは、顧客に受け入れられなかった理由を考え、新型プリウスPHVの開発に反映させたという。これによって新型は先代から「5つ面で別次元の進化を遂げた」と主査の金子將一氏は言う。


まず1つ目は、電気のみによる走行性能が大幅に向上したこと。駆動に使うリチウムイオン・バッテリーの容量を従来の2倍以上に増やすことで、電気モーターのみによる走行可能距離が26.4kmから68.2kmに大幅に拡大した。これなら日常的な通勤や買い物、送迎はほとんどエンジンを使わずに(石油を燃やさずに)済む。
さらに駆動力も増大した。新型プリウスPHVは、通常の「プリウス」と同じ最高出力72ps/最大トルク16.6kgmの電気モーターに加え、これまで発電にのみ使用していたジェネレーターも駆動に使えるようになった。こちらが31psと4.1kgmを発生し、加速時や登り坂では合計2基のモーターで力強い走行が可能だ。電動走行時の最高速度も100km/hから135km/hに引き上げられた。もっとも、トヨタのエンジニアに尋ねたところ、1.8リッター直列4気筒エンジンと2基のモーターが全て同時に最高出力を発揮することはないため、システム合計最高出力は122psと、プリウスと変わらないそうだ。
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5つの面で大幅に進化したトヨタの新型「プリウスPHV」 originally appeared on Autoblog Japan on Sat, 18 Feb 2017 20:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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