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●ワゴンR伝説を天才、鈴木修・当時社長の大英断から振り返ってみる!
いやはや一瞬、見返しちゃいましたぜ! 新型ワゴンR、それも特に超ワイルド顔のスティングレー。今の激動の軽自動車界を象徴する旧盟主たる存在で、振り替えればそもそも93年に生まれた初代は、実に画期的な実用車でありました。
<初代ワゴンR>
ほどよく楕円や台形フォルムを使いつつ、キャビン、ヘッドライト、そのほか見事にボクシーな四角アイコンを多用したシンプルかつ美しいエクステリアデザイン。まさしく走る無印良品そのもの! でした。
インテリアもそっけないほど直線的でシンプルで、しかし使い易く、なにより当時他にない全高1.6m台のトールボーイコンセプトを軽初採用。
ウワサじゃスズキは初代ワゴンRに当初別の名前を付けて「ニッチな趣味人」向けだか「アルトの傍流」として売ろうとしていたもよう。ところが販売直前、カタログ印刷まである程度済んた段階で、当時社長だった鈴木修さんが、おい、これは次世代系の主流派になりうる!? 的な判断を下し、当時のアルトに代わる軽のメイン車種として位置づけることを決定(あくまでもウワサですけど)。
名前も「ワゴンもあ〜る」というダジャレのごとき発想でワゴンRと土壇場で変えて発売。そしたらいきなりバカ売れで、その後何年も軽販売のランキングトップに君臨! 一時は白ナンバートップのトヨタ・カローラを超えて、新国民車となったほどよ。
実際安くてシンプルで使い易くて良かったんですワゴンR。いま初代を見ると若干の貧弱さは否めないけど、助手席座面を開けると出てくるバケツとか使い易かったもんね。洗車道具などを入れとくのにも便利だったし。
●なんとのび太とジャイアンぐらい全然違うキャラの振れ幅!
ワゴンRはその後、ダイハツ・ムーヴやホンダ・ライフなどフォロワーを生みつつ快進撃。ところが10年目の2003年にダイハツ・タント、2011年にはホンダN-BOXと、ワゴンR以上の背の高さと広さと両側スライドドアを持つスーパーハイト系が出ちゃったからたまらない。
正直どっちも特別カッコ良くなかったけど、超実用性に徹したところがウケまくって現在軽ベストセラーとして君臨中。ワゴンRを始めとするセミトールワゴンはすっかりセカンドグループに成り下がっちゃったわけです。それでも十分売れてましたけどね。
そしていよいよ今年遂に6代目ワゴンRデビュ−。いったいどういう攻撃に出るのか? と思いきや驚いたのがその超ビックリ顔戦略。主にフロントマスクを変えた3バージョンを用意し、それものび太! スネ夫! ジャイアン!! って言いたくなるくらいのキャラクター違い。
マジメなのび太顔の「FA」「FX」グレードに、ちょっとクールな2段重ねのスネ夫顔の「FZ」グレードに、最後は過剰ワイルドジャイアン顔の「ワゴンRスティンググレー」。今までもノーマルワゴンRとスティングレーのマジメ&ワイルド二刀流ではありましたが、正直のび太とスネ夫程度のキャラ違い。
ところが今回はマジでのび太とジャイアンぐらい全然違うキャラの振れ幅! そこに今回スズキがワゴンRにかける思いを見たような気がしました。
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【試乗記】英断か迷走か!? おいおい、もしやプチキャデラックになっちゃったのかい? スズキ・ワゴンR&ワゴンRスティングレー:小沢コージ originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 24 Mar 2017 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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