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インディアンモーターサイクル(indian)がスタートしたのは、いまから115年も前の1901年。つまりアメリカ最古の歴史を持つブランドといえる。1903年に90km/h、08年には110km/hという当時のオートバイとしては世界最高速記録を樹立させ、その後も数々のレコードをマークし、レースでも大活躍。とくに1920年の「SCOUT(スカウト)」=V型2気筒600cc、22年の「CHIEF(チーフ)」=V型2気筒1000ccはセールス的にも成功を収め、その名を世界に知らしめている。映画『世界最速のインディアン』の主人公のモデルとなった故バート・マンロー(ハーバート・ジェームス・マンロー:ニュージーランド)が1967年に世界最速記録を打ち立てたマシンは、1920年のスカウトをベースにしていた。

このように、インディアンの栄光は語り尽くせないほどあるが、1953年には戦後から続いた販売不振により生産を終了してしまう。複雑に絡み合った商標権の問題から長期にわたり市場から姿を消してしまうが、その根強い人気は衰えることなく、紆余曲折を経て2011年、ポラリスインダストリーズによって現体制がスタート。往年の名車のスピリットを受け継ぐモデルが続々とラインナップされ、今に至っている。


スカウトももちろん復活を遂げた。インディアン初となる水冷エンジンを搭載するミドルウェイト・クルーザーとして2014年に発売開始。パワフルなライドフィールとオーセンティックなスタイルで、伝説を未来へと繋いだ。


前置きがずいぶんと長くなったことをお詫びしたい。そして今年リリースされたのが、今回試乗した「SCOUT SIXTY(スカウト・シックスティ)」だ。1920年代の元祖スカウトのトライアングルデザインをイメージした最新の鋳造アルミ製フレームにソリッドマウントする60度Vツインは、スカウトでは69キュービックインチ=1130ccだったが、これを車名のとおり61キュービックインチ=999ccにダウンサイジングさせているのが最大の特徴。


前後16インチのタイヤに優雅でスタイリッシュなエスカルゴフェンダーが被さり、298mmローターにフロントは2ピストンキャリパー、リアは1ピストンというABS付きのブレーキシステムやスプリット型クロスオーバー・デュアルエグゾースト、容量12.4Lの燃料タンクなどはスカウトと共通とした。
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【試乗記】ネイキッドスポーツのように力強く軽快!「インディアン SCOUT SIXTY」:青木タカオ originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 22 Jul 2016 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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